※本記事は最終話までのネタバレを含みます。
「雲が描いた月明かり」(原題:구르미 그린 달빛/日本では「雲が描いた月明り」とも表記)は、2016年に韓国KBS2で放送された全18話の時代劇ラブロマンスです。舞台は朝鮮王朝時代の後期。男として生きてきた少女ホン・ラオンが、借金のかたに内官(宦官)として宮中に送り込まれ、ひねくれ者の世子イ・ヨンと恋に落ちる物語です。
主演はパク・ボゴムとキム・ユジョン。B1A4のジニョン、チェ・スビン、クァク・ドンヨンが脇を固めます。原作はユン・イスの同名ウェブ小説です。最高視聴率は23.3%(ニールセンコリア全国・17話)を記録しました。
身分違いの恋だけでなく、ラオンの出生の秘密、外戚キム一族との権力争い、反乱勢力「白雲会」の動きも物語を動かします。この記事では、1話から最終回までの展開を1話ずつ紹介します。

「雲が描いた月明かり」あらすじ 1話
男装して「サンノム」と名乗るホン・ラオンは、恋愛相談や恋文の代筆で借金を返す毎日を送っていた。ある日、依頼人の代わりに恋文の相手と会いに行く。ところが待っていたのは、妹のミョンウン王女の文通相手を確かめに来た世子イ・ヨンだった。互いに身分を知らないまま、ラオンは素性を怪しまれて逃げ出し、ヨンを穴の中に置き去りにする。
一方、清から帰国した領議政キム・ホンの孫ユンソンも、町でラオンと出会う。
その後、ラオンは借金取りに捕まり、内侍の契約書に無理やり拇印を押されて宮中へ送られてしまう。身体検査の前に夜の闇にまぎれて逃げようとしたが、門の前で出くわしたのは、あの日穴に置き去りにした男だった。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 2話
ラオンはヨンを宮中の別監(護衛)だと思い込み、結局逃げられずに連れ戻される。身体検査は王妃懐妊の騒ぎのおかげで免れた。わざと落ちるつもりで受けた試験も、ヨンが試験官を装って答えを直させたため、なぜか通ってしまう。
そんな中、幽霊が出ると噂の「チャヒョンダン」で寝起きすることになったラオンは、ヨンの護衛キム・ビョンヨンと同居することに。
翌日、手伝いに出されたキム・ホンの屋敷で屋根から落ち、ユンソンに受け止められる。ユンソンはラオンが女性ではないかと感づく。宴の席には仮面の刺客が矢を放った。
その後、恋文の代筆がミョンウン王女にばれてしまう。王女が怒って刀を振り上げたその瞬間、「やめよ!」と制止する声が響く。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 3話
白紙の答案を出したラオンだったが、採点したヨンが合格にしたため、正式に内官となる。配属先は、王の側室・淑儀パク氏の殿閣だった。王への手紙を届ける役目を任されるが、返事はいつも白紙。淑儀はすっかり落胆してしまう。そこでビョンヨンが手紙を火であぶると、隠されていた文字が浮かび上がり、王と淑儀は久しぶりに再会を果たす。
一方、ヨンは臣下に遠慮する父王の本心を知り、親子のわだかまりが解ける。王は朝廷で、世子に代理聴政を任せると宣言した。
その後、東宮殿付きとなったラオンは、書庫で例の「花草書生」と再会する。彼は世子の装束を身にまとい、「私の名はイ・ヨンだ」と名乗った。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 4話
正体を知って平伏するラオンに、ヨンは「二人きりの時は友として接せよ」と命じる。代理聴政には清の承認が必要とされ、ヨンは王の四十歳の祝宴と清の使節団のもてなしを任された。在野の学者チョン・ヤギョンに助言を求めたうえで、各地の妓生を宮中に集め、自ら舞を演出する。
ところが宴の当日、締めくくりの独舞を踊るはずだった舞姫が中殿側の脅しを受けて姿を消してしまう。踊りを一度見ただけで覚えていたラオンは、顔を隠して代役を務め、見事に舞い切った。宴の最後、ヨンはキム・ホンに王をたたえる祝辞を読ませ、使節団の前で代理聴政に反対できない状況を作る。
その後、舞姫の後ろ姿を追うヨン。ユンソンはとっさにラオンを物陰へ引き込んだ。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 5話
ヨンは舞姫とラオンの姿を重ねて疑うが、確かめられないまま。池で舟から落ちたラオンを、ヨンは迷わず飛び込んで救い出す。高熱でうなされるラオンを夜通し看病したのもヨンだった。
一方、ユンソンはラオンに、秘密を知っていることをそれとなく打ち明ける。
その後、休暇をもらった風灯祭の日。ラオンは幼い頃に母とはぐれた場所で母を待っていた。そこに現れたヨンと祭りを楽しみ、空に放った風灯には「ホン内官が母を見つけられますように」というヨンの願いが書かれていた。そこへユンソンが現れ、先約があるとラオンを連れて行こうとする。ヨンはラオンの手をつかみ、「許さぬ。この者は私の者だ」と言い放つ。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 6話
自分の気持ちに戸惑うヨンは、わざとラオンに冷たく当たる。
一方、町ではホン・ギョンネの乱の残党とされる、白い仮面の盗賊が出没していた。風灯祭で出会った青年が世子だと知った礼曹判書の娘チョ・ハヨンも、ヨンに惹かれていく。
そんな中、ラオンの正体を知るマ内官の手引きで、ラオンは宴の舞姫を探す清の勅使のもとへ送られてしまう。乗り込んだヨンが救い出したものの、勅使を怒らせた罪でラオンは捕らえられ、清へ差し出されることになった。ヨンはビョンヨン、ユンソンと手を組み、勅使の密輸の現場を清の監察官に押さえさせて、ラオンを取り戻す。「見えるところにいないと、もっと腹が立つ」。ヨンはラオンを馬に乗せて宮殿へ連れ帰る。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 7話
宮中で内官と女官の恋愛沙汰が問題になる中、ラオンはマ内官と恋人の女官のために人形劇を開き、二人の本当の気持ちを伝えようとする。これが中殿の怒りを買い、ラオンは頬を打たれる。駆けつけたヨンがその場から連れ出した。
一方、宮中ではヨンに男色の噂まで立っていた。
その後、身体検査はマ内官の機転で切り抜けたものの、自分がヨンの重荷になっていると感じたラオンは「ほかの内官と同じように扱ってください」と距離を置こうとする。そんな中、ヨンは花園にラオンを呼び出す。「世子である前に一人の男として、お前に恋をしている」。そう告白したヨンは、ラオンと初めての口づけを交わす。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 8話
実はヨンは告白の前に、女人の服を着ているラオンを目撃しており、宴の舞姫が彼女だったと知っていた。そうとは知らないラオンは、告白にどう応えればいいのか悩み続ける。
一方、代理聴政の初日、反対派の大臣たちは仮病を使っていっせいに朝廷を休んだ。ラオンの言葉に励まされたヨンは、大臣たちが集まるキム・ホンの屋敷へ薬を届けに出向き、皮肉たっぷりに牽制する。
その後、ヨンとハヨンが一緒にいる姿を見て誤解したラオンは、「心までは世子様のものではありません」と反発してしまう。ヨンは市場で買った縁結びの腕輪をラオンに渡し、「美しい女人とは、目の前にいるお前のことだ」と、正体をすでに知っていたことを明かす。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 9話
「女人として大切にする」と言われたラオンは、身分を偽る罪人の自分がそばにいればヨンに迷惑がかかると考え、ヨンを避け始める。そしてついに腕輪を返し、宮殿を出たいと願い出た。
一方、ヨンは不正がはびこる科挙をめぐってキム・ホン一派と対立を深め、試験当日に自ら問題を差し替える。
その頃、ラオンは口がきけなくなった淑儀の娘ヨンウン王女と、手話で心を通わせていた。王女から手話を教わったヨンは、大勢の人に囲まれた渡り廊下から、ラオンに「好きだ。そばにいてくれ」と手話で伝える。その思いに応えるように、ラオンは女人の装いで花園に現れ、本当の名「ホン・ラオン」を告げる。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 10話
思いを確かめ合ったヨンとラオンは、人目を忍んで幸せな時間を過ごす。ヨンはラオンの膝枕で「人魚姫」の話を聞き、足をくじいたラオンを背負って宮中を歩いた。
一方、白雲会が「国の主は民である」と記したビラをまき、かつての乱の再来に怯える王は、世子の後ろ盾を固めるため、礼曹判書の娘ハヨンとの婚姻を急ぐ。世子の婚礼話を知ったラオンは深く落ち込み、ユンソンがそっと寄り添った。
そんな中、ヨンはチョン・ヤギョンに、愛する女人を手放さずにすむ知恵を求める。そして約束の日、ヨンを待つラオンの前に現れたのは内官の長・尚膳ハン・サンイクだった。尚膳はラオンを本当の名で呼び、「長い間そなたを探していた」と告げる。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 11話
尚膳は、幼い頃のラオンと縁があったと語る。ヨンは尚膳に、宮中でラオンを守ってほしいと頼んだ。
そんな中、王の膳に毒が盛られた疑いが持ち上がり、ヨンが以前釈放させた父娘に嫌疑がかかる。
一方、中殿はラオンの荷物から見つかった女人の服を突きつけ、その場で体を確かめようとするが、尚膳とヨンの機転でどうにか切り抜けた。毒の騒動は、食材の組み合わせのせいで銀の箸が変色しただけだとチョン・ヤギョンが見抜き、父娘の無実が証明される。ヤギョンは、かつてラオン母娘をかくまった人物でもあった。
その後、「婚姻を迷わないで」と身を引こうとするラオンに、ヨンは「新しい国を作るまで待っていてくれ」と約束させる。そしてついに、ラオンを母と再会させた。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 12話
母との再会を喜ぶラオン。しかし母は、娘を大切にしている相手が世子だと知り、不安を募らせる。
一方、ヨンは不正を記した帳簿をもとに、吏曹判書キム・ウィギョを罷免する。恨みを抱いたキム・ウィギョは、白い仮面の賊に見せかけて東宮殿を襲わせた。ラオンをかばって戦うヨンに、ユンソンも駆けつけて加勢するが、ヨンは深手を負ってしまう。
その頃、ユンソンはラオンがホン・ギョンネの娘だと気づき、ヨンに「ホン内官は宮殿を出るべきだ」と忠告するが、ヨンは聞き入れない。
その後、回復したヨンの許しを得て母を訪ねたラオンは、母とヤギョンの会話を聞いてしまう。自分が10年前に反乱を起こしたホン・ギョンネの娘だという事実を知ったのだった。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 13話
出生の秘密を知ったラオンは、ヨンを守るため宮殿を去ると心に決める。それでも宮中に戻り、最後の時間を惜しむようにヨンのそばで過ごした。ヨンはユンソンを長年疑ってきたことを詫びるが、ユンソンは「ラオンのことだけは譲らない」と宣言する。ハヨンは取引として、自分を世子嬪に選ぶようヨンに持ちかけた。
一方、捕らえられた刺客は、白雲会と宮中にいるホン・ギョンネの娘が関わっていると口にするが、キム・ホンがその場で斬り殺して口を封じる。
その頃、尚膳はラオンを白雲会の本拠地へ移そうとし、ビョンヨンはユンソンにラオンを宮外へ逃がしてほしいと頼む。その夜、眠るヨンに口づけをしたラオンは姿を消した。翌朝、「ホン・ラオン」という名を聞いて真実を知ったヨンが見つけたのは、残された腕輪だった。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 14話
ラオンはユンソンが用意した隠れ家で母と暮らし始めるが、ヨンへの思いを押し殺す日々が続く。ラオンを失ったヨンは、その寂しさを紛らわすように政務に没頭した。
そんな中、中殿は女の子を出産するが、ひそかに別の女官が産んだ男の子とすり替え、「大君誕生」と発表する。その現場をユンソンが目撃していた。
一方、キム・ホンはヨンに、ラオンこそ白雲会の間者でありホン・ギョンネの娘だと告げ、ヨンの心は揺れる。
その後、世子嬪にはハヨンが選ばれる。その知らせを聞いたラオンは、ユンソンの前でこらえていた涙をあふれさせた。やがてラオンのもとに尚膳の名で呼び出しの手紙が届く。指定の場所に現れたのはヨンで、ヨンはラオンを強く抱きしめた。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 15話
二人の再会は、ヨンを陥れるためにキム・ホン一派が仕組んだ罠だった。しかし偽の手紙を怪しんでいたヨンは備えを固めており、ビョンヨンがラオンを逃がす。ヨンは手紙を届けた人物を突き止め、白雲会の裏切り者が一派とつながっていたことが明らかになる。
一方、キム・ホンはラオンを捕らえると宣言し、町中に彼女の手配書が張り出された。尚膳から「世子様のためにも未練を断ち切れ」と諭されたラオンは、会いに来たヨンに短刀を向け、父を逆賊にしたのは誰かと突き放す。ヨンは自ら腕輪を断ち切り、「二度と会おうとは言わぬ」と言い残して去った。
そして婚礼の日、儀式に向かうヨンのもとに「ホン・ギョンネが捕まった」という知らせが届く。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 16話
10年前の乱で死んだとされていたホン・ギョンネは、妻と娘に会いに来たところを捕らえられていた。ラオンは一度も会ったことのない父に会うため、白雲会の手引きで宮中に忍び込む。それに気づいたヨンも、ラオンが父と話せるようひそかに手を貸した。
一方、牢を訪ねたヨンは、ホン・ギョンネと「民のための政治」について言葉を交わす。中殿はラオンが宮中にいることに気づくが、ユンソンが赤子のすり替えをほのめかして黙らせた。
その頃、尋問の場でキム・ホンは捕らえたラオンを引き出し、世子が逆賊の娘と通じていると糾弾する。潔白を示したいならこの娘を斬れと迫ったその時、白雲会がなだれ込み、ビョンヨンがヨンの首に刀を突きつけた。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 17話
ビョンヨンが白雲会の一員だったと知り、ヨンは大きな衝撃を受ける。ビョンヨンはヨンを人質にとってホン・ギョンネとラオンを逃がすと、自ら刀を下ろし、矢と刃を浴びて倒れた。ヨンはその体を抱きしめ、「この世で信じているのは今もお前だけだ」と告げる。
それから1か月後、ヨンは遊び歩くふりをしながら、東宮殿襲撃の黒幕をひそかに追っていた。
一方、チョン・ヤギョンの家では、一命を取りとめたビョンヨンが眠り続けていたが、やがて目を覚ます。
その後、ヨンは朝廷で襲撃に関わった大臣たちの罪を暴き、中殿の赤子すり替えの証拠にも迫っていく。そんな中、ハヨンに勧められた薬を口にしたヨンは、毒に倒れてしまう。
「雲が描いた月明かり」あらすじ 18話(最終回)
毒に倒れたヨンのもとへ、ラオンは医女に扮し、チョン・ヤギョンとともに宮中へ入ってひそかに看病する。意識を取り戻したヨンは、回復したことを伏せたまま犯人を追い始めた。
一方、ラオンはヨンウン王女の導きで、ヨンの亡き母が残した手紙を見つける。そこにはキム・ホンの罪を示す内容が記されていた。キム・ホンがラオンを亡き者にしようと動く中、ユンソンは刺客たちからラオンを守り抜き、命を落とす。
その後、王とヨンの前で中殿とキム・ホンの悪事が明るみに出る。中殿は廃位され、キム・ホンは自ら命を絶った。ハヨンも世子嬪の座を自ら退く。
1年後、王に即位したヨンは、民に寄り添う政治を始める。その姿を、ビョンヨンが民の一人として遠くから見守っていた。ラオンは自分で書いた小説『雲が描いた月明り』を世に出し、花畑でヨンと再び結ばれる。
